『おかずを増やしたら、子供が賢くなる!』
- 公開日
- 2014/08/04
- 更新日
- 2014/08/04
ちょっとタメになるいい話
東北大学の川島教授の研究によると 「朝食と脳の働き」 において、次のような新たな事実がわかってきたようです。
朝食はただ食べればいいわけではなく、おかずが重要で、品目が多いほど、子供の脳はよく働き、よく成長する。朝食の主食もパンより、お米のごはんを食べている子供のほうが知能指数が高く、脳の神経細胞層の量も多いそうです。
小学生のころから平日のほぼ毎日、朝食をとる習慣を身につけていた大学生は、そうでない大学生と比べ、偏差値65以上の大学に第1志望で現役合格している割合が高いそうです。
また、これは、朝食自体だけの問題だけではなく、朝食の向こうにある 『生活習慣』 にあるようです。それが最も表れるのは、朝食の習慣のようです。
認知機能を点数化できるテストを用い、朝食を食べたときと食べないときとを比べると、同じ人でも午前中の脳の働きに1〜2割の得点差が表れます。ただ、これは想定の範囲内です。予想外だったのは、『おかずの重要性』 でした。
それは偶然の発見でした。2007年、私は共同研究の相手である製薬会社の研究員が書いた論文のデータを見て、目を疑いました。おにぎりだけ、つまり、炭水化物だけの朝食と、主食、主菜、副菜が揃った朝食をそれぞれ食べたときを比べると、同じ人でも午前中の認知機能テストで得点差が生じ、おにぎりだけのときには低い成績が出ていたのです。脳の活動を調べるのに、脳の中の血流の速さから、活発に活動している場所を画像にして映す脳機能イメージング研究という方法があります。これを使い、大学生たちに協力してもらい、朝食として栄養バランスのとれた流動食と、同量同カロリーの砂糖水をそれぞれ摂取したときの認知機能テストの結果を比べてみました。確かに、流動食をとったときのほうが脳は活発に働いていました。
文科省との先の共同調査の結果も再解析してみると、やはり 『おかずの重要性』 が浮かび上がりました。小中学生1400人を対象にした調査では、「朝食でおかずを食べていない人」 は、各種の認知機能テストのいずれも成績が悪かった。また、1年後に同じテストを再度受けてもらった調査で、「朝食でおかずを食べている人」 は、品数が多ければ多いほど1年間で点数が伸びていました。
やはり、学力向上には、「生活習慣」 が大事なようです。本校では、夏休みは、『早寝・早起き・三度の食事』 をスローガンに掲げ、指導しています。
朝食の内容の重要性も鑑み、ご家庭の一層のご協力をお願いいたします。