学校日記

第3学期始業式 校長式辞 〜「あの電柱まで」 マラソン選手 君原健二さんに学ぶ〜

公開日
2014/01/08
更新日
2014/01/08

校長室だより


 クリスマスや正月など楽しい行事がたくさんあった冬休みも終わりました。いよいよ3学期です。3学期は、一年の中で一番短い学期です。しかし、それぞれの学年のまとめの学期であり、同時に進級や進学に向けて準備をする大切な学期です。お世話になったすべてのもの、すべての人に感謝する気持ちをもって生活して下さい。「感謝、そして希望の3学期」でありたいと思います。
 また、今年は午(うま)年です。「物事が”うま”くいく」、「幸運が駆け込んでくる」などと言われる縁起のいい年です。生徒の皆さん一人一人にとっても飛躍の年となるように願っています。
 さて、「一年の計は元旦にあり」という話を2学期の終業式にしました。「計」は「計画」の「計」です。この1年間をどのようにして過ごすか、何を目標にして過ごすか、学習面や生活面でしっかり目標を立て、寒さに負けないようにがんばってほしいと思います。

 2020年のオリンピックが東京で開催されることになり、マスコミ報道でも盛んに取り上げられているところです。東京で開催されるのは2回目になります。1回目は1964年10月で、今からおよそ50年前になります。今日は、その時、日本代表のマラソン選手の一人として活躍した君原健二さんのエピソードを紹介します。
 君原選手は、東京オリンピックで8位、4年後のメキシコオリンピックでは銀メダル、その次のミュンヘンオリンピックでは5位の入賞を果たすという日本を代表するすばらしいマラソン選手でした。さらに、すばらしいことに、君原選手は、引退するまで35回のレースに出場しましたが、その全てのレースにおいて完走したそうです。
 その君原選手が次のようなお話をされています。「私は苦しくなると、よくやめたくなるんです。そんな時、あの街角まで、あの電柱まで、あと100メートルだけ走ろう。そう自分に言い聞かせながら走るんです」
 皆さんも長距離走や部活のランニングできつくてきつくて走るのをやめてしまいたいと思った経験があるのではないでしょうか。君原選手も同じ気持ちになっていたそうです。
 そんな時、自分の目の前に見える「あの電柱まで」走ろう。そして、その電柱まで来たらその次に見える「あの電柱まで」と自分に言い聞かせて走っていたのだそうです。
 この君原選手のエピソードは、大きな目標を達成するためには、それを実現するための小さな目標を掲げ、一つ一つクリアし、積み重ねていくことの大切さを教えてくれていると思います。2学期終業式の紹介した登山家 三浦雄一郎さんの言葉「人生はいつも今から、一歩一歩登り続ければ頂上に立てる」の言葉にも繋がると思い紹介しました。
皆さん、マラソンに限らす、勉強、部活動などにおいて、つらくて、もし、途中で投げ出してしまいたくなったときは、君原選手の「次の電柱まで」という言葉とこのエピーソードを思い出してみてください。

 最後になりますが、3年生にとって、この3学期は中学校最後の学期になります。卒業に向けてやり残しや悔いが残らないようにしっかりとした生活をしてください。
 生徒の皆さん一人一人が梁川中学校で生活し、学んでいることを誇りに思い、感謝し、希望に満ちた3学期、そして一年になるようがんばっていきましょう。


                平成26年1月8日
                      伊達市立梁川中学校長 鈴木昭夫


 写真左:学年代表による「新年の抱負」発表の様子
 写真右:アンサンブルコンテスト県大会出場演奏披露(打楽器五重奏)

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