明日1/31 伊達市立志式 皆さんの「志」は定まっていますか
- 公開日
- 2023/01/30
- 更新日
- 2023/01/30
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本日1/30配付の「学校だよりNo.20」の要旨です。
明日1月31日(火)に保原体育館で伊達市立志式が行われ、2年生が参加します。立志とは、志(人生の目標や目的、信念)を明確にし、その誓いを立て、周囲の人に感謝するということです。
立志式に参加する2年生はもちろんのこと、1年生や3年生もこれからの生き方について考えるとともに、いつも見守り支えてくださっている方々にあらためて感謝の気持ちをもつ機会にしてほしいと思います。
立志という言葉は,幕末の志士 橋本左内が今から175年前、14歳の時に著した「啓発録」(1848年)という手記のなかにも出てきます。
橋本左内の「啓発録」に学ぶ
1 稚心を去る(去稚心) 子供じみた甘えを捨て去れ。
遊びにばかり熱中し、毎日怠けて楽に流れる。それも幼い子供のうちは強いて責めるほどのこともないが、13歳、14歳にもなって、そんな気持ちがほんの少しでも残っていたなら、何をしても決して上達することはない。
2 気を振う(振気) 恥を知って、人に負けないと強く決意せよ。
気とは、人に負けない気持ちと、恥を知り、それを悔しく思うことである。常にそうした心を持ち、その精神を奮い立たせ、緊張をゆるめず油断のないように努力しなければならない。
3 志を立つ(立志) 自分の目標をゆるぎなく定め、ひたすら努力せよ。
志とは自分の心が向う目標である。一度決心したからには、まっすぐにその方向を目指し、迷わず進まなければならない。また、志を立てる近道は、偉人の考え方や歴史の書物を読んで、深く心に響いた部分を抜書きし、壁に貼り付けるなど常に目に触れるところにおき、自分の言動を振り返ってじっくり考えることである。
4 学に勉む(勉学) 優れた人物の立派な行いを見習い、実行せよ。
学問とは、優れた先人の立派な行いに習い、自分も負けるものかと努力することである。勉とは、自分の力を出し尽くし、目的を達成するまではどこまでも続けるという意味である。
5 交友を択ぶ(択交友) 自分の向上につながる友人を選べ。
友人は、皆大切にしなければならない。しかし、飲食や楽しい思いを共にするために付き合い、なれ合うことはよいことではない。学問、武芸、志や精神の研究などの上で交友を深めるべきである。生活が崩れることを求める友人がいたら、正しい方向へ導くべきである。また、自分の過ちを遠慮なく指摘してくれる友人は、わずらわしいことではあるが、とても大切である。
◎今の時代でもそのまま通用し、とても大切なことのように思えます。
橋本左内(1834年〜1859年)
福井藩藩士。福井の医者の家に生まれ、英語やドイツ語を独学で習得し,緒方洪庵に西洋医学を学ぶ。世界の中の日本を自覚し、激動の幕末のなか,安政の大獄で処刑され、25歳の若さで生涯を閉じる。西郷隆盛や坂本龍馬に大きな影響を与え、日本の民主主義の源流を生み出したと言われている。
14歳で「啓発録」を著した左内は非常に優秀だったと思いますが,左内は次のように言っている。「自分は何をしてもおろそかで弱々しい性格であるため,いくら勉強しても進歩がないように思う。自分はどうしてこんなにダメなのか。そう思うと情けなくてたまらない。」深く自分を恥じた左内が自らを奮い立たせるために5つの誓いを立て,その志を忘れまいと書き記したものが「啓発録」である。