学校日記

能の鑑賞

公開日
2014/07/11
更新日
2014/07/11

第6学年

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 社会科「今に伝わる室町文化」の学習で,「能」の鑑賞をしました。室町時代に生まれた文化には,能と狂言,茶の湯,生け花,和室のつくり,1日3回食事をとる習慣など,現在まで残されているものがたくさんあります。能は,少ない人数で,役者の言葉と動きを中心に,道具などをほとんど使わずに演じられます。
 始めに黒澤先生と2組の児童による謡・仕舞「羽衣」を鑑賞しました。羽衣は,三保の松原を舞台にした能です。一人の男が,松にかかった美しい衣を見つけ,家に持ち帰ろうとします。そこに天女が現れ,「これがなくては天に戻れない。」と嘆きます。男は,「返すけれども,交換条件に天女の舞を見せてほしい。」と言います。すると,天女は,「羽衣がないと舞も舞えない。」と応じます。そのまま帰るのではないかという男の一瞬の危惧を,「いや疑ひは人間にあり。天に偽りなきものを。(失礼ね。天には嘘ってないのよ。騙すのはいつだって人間のほうなんだから!)」とさとす天女の言葉が,ひたすら清らかな世界を求める本曲の主題です。
 黒澤先生からは,「どんな天女が,どんな舞を舞って天に帰るのかは,見る側の想像力に委ねられる。」,「『初心忘るべからず』という言葉は,能を大成させた世阿弥のものです。」などの話がありました。
 児童たちは,「歌が上手だった。」,「外国人に日本の文化として能について紹介できる。」などの感想を持ちました。
 児童たちにとって,初めて能に触れることができた,学ぶことの多い学習となりました。