学校日記

『メイク・ア・ウィッシュ』

公開日
2014/05/14
更新日
2014/05/14

感動するいい話

「メイク・ア・ウィッシュ」とは難病に苦しむ子供達の夢を実現するボランティア団体です。この活動が始まったのはアメリカで1980年のことです。

 クリスという、7歳の男の子がいた。警察官になるのが夢だったが、白血病にかかって、学校にも行けなくなった。クリスの夢を聞いた地元の警察官たちは、クリスのために、ほんものそっくりの小さな制服とヘルメットとバッジを用意した。そして、クリスを名誉警察官に任命した。さっそうと制服に身を包んだクリスは、規則にしたがって宣誓し、駐車違反の取締りをした。ヘリコップターに乗って、空からの監視もした。ミニチュアのバイクもプレゼントしてもらって、大喜びだった。

 それからわずか五日後、クリスは亡くなった。  警察は、一日だけでも仲間だったクリスの死を悲しんで、名誉警察官のための葬儀をおこなった。クリスの夢の実現にかかわった人たちは、考えた。ほかにも、夢をもちながら、病気と闘っている子供たちが大勢いる。その子たちの夢もかなえてあげたい。クリスが大喜びしたように、その子たちも、とびっきりの笑顔で生きることの幸せを感じてくれるにちがいない。こうしてメイク・ア・ウィッシュの運動が始まった。

 今ではメイク・ア・ウィッシュの事務所はアメリカの80ヶ所を始め世界中に支部がある。日本では1992年に発足し、現在まで200人の子供たちの夢をかなえた。

 メイク・ア・ウィッシュ日本事務所が行った活動の一つ「太郎くんは背番号1 」・・・  太郎君は、もうすぐ一年生というときに、神経芽細胞腫という病気で入院した。  太郎君は病院内にある院内学級「がんばるーむ」に毎朝誰よりも早く出かける。  気分の悪い日だって腕に針を刺したまま、注射のビンをさげたスタンドを押していく。  ぐあいの悪いときだって、酸素吸入の機械を引っぱっていく。