俺はファミ○派
- 公開日
- 2014/10/31
- 更新日
- 2014/10/31
感動するいい話
中学の頃、近くにファミ○とミニストッ○があったんだが、俺はファミ○派でいつも通っていた。
ホットチキンとポテトが好きでしょっちゅう買ってたから、顔も覚えられてよく話しかけられたが、俺は悪い気はしなかった。
「髪切ったの?」
「受験どうだった?」
「あそこ受かったんだー、がんばったね。」
とか他愛もない会話ばかりだけどその会話が心地よかった。
しかし、俺が高2の時にファミ○がつぶれることになった。
最後の日俺は閉店間際にファミ○に行った。
いつものファミ○なのに商品はほとんど売り切れ、客もいなく寂しげな空間に変わっていた。
一通りまわったが、欲しい商品がなかったので何を買うか迷っていると、レジの店員に
「来ると思ってとっておいたよ。」
とホットチキンとポテト、コーラを出された。
「今までたくさん買ってくれてありがとね。これサービスだからさ。」
と渡された。
「前から売り上げが厳しくなっててね。思いきって閉めることにしたんだよ。ごめんね。」
と言われ、店がなくなることを改めて実感する。
急に寂しくなって、
「いえいえ、俺にとって忘れられないコンビニだったし、もうここに来れないと思うと寂しいですね。」
と言うと、
「ありがとね。○○くんが最後のお客さんになってくれてよかったよ。」
と言われてジーンとときた。
「今までありがとうございました。」
と言って店を出た。
家に帰り、ホットチキンとポテトを食べる。
その味が悲しかった。