学校日記

第3学期始業式校長式辞 〜君原選手の「次の電柱まで」〜

公開日
2016/01/08
更新日
2016/01/08

校長室

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 クリスマスや正月など楽しい行事がたくさんあった冬休みも終わりました。いよいよ3学期です。3学期は、一年の中で一番短い学期です。しかし、それぞれの学年のまとめの学期であり、同時に進級や進学に向けて準備をする大切な学期です。お世話になったすべてのもの、すべての人に感謝する気持ちをもって生活してほしいと思います。「感謝、そして希望の3学期」でありたいと思います。
 また、今年は申(さる)年です。何事にも好奇心と行動力をもって取り組み、皆さん一人一人にとって、飛躍の年となるように願っています。
 さて、「一年の計は元旦にあり」という話を2学期の終業式にしました。「計」は「計画」の「計」です。この1年間をどのようにして過ごすか、何を目標にして過ごすか、学習面や生活面でしっかり目標を立て、寒さに負けないようにがんばってほしいと思います。

 今年はリオデジャネイロでオリンピックがで開催される年です。4年後が東京です。東京で開催されるのは2回目になります。1回目は1964年10月で、今からおよそ50年前になります。今日は、その時、日本代表のマラソン選手の一人として活躍した君原健二さんのエピソードを紹介します。
 君原選手は、東京オリンピックで8位、4年後のメキシコオリンピックでは銀メダル、その次のミュンヘンオリンピックでは5位の入賞を果たすという日本を代表するすばらしいマラソン選手でした。さらに、すばらしいことに、君原選手は、引退するまで35回のレースに出場しましたが、その全てのレースにおいて完走したそうです。
 その君原選手が次のようなお話をされています。「私は苦しくなると、よくやめたくなるんです。そんな時、あの街角まで、あの電柱まで、あと100メートルだけ走ろう。そう自分に言い聞かせながら走るんです」
 皆さんも長距離走や部活のランニングできつくてきつくて走るのをやめてしまいたいと思った経験があるのではないでしょうか。君原選手も同じ気持ちになっていたそうです。
 そんな時、自分の目の前に見える「あの電柱まで」走ろう。そして、その電柱まで来たらその次に見える「あの電柱まで」と自分に言い聞かせて走っていたのだそうです。
 この君原選手のエピソードは、大きな目標を達成するためには、それを実現するための小さな目標を掲げ、一つ一つクリアし、積み重ねていくことの大切さを教えてくれていると思います。 皆さん、マラソンに限らす、勉強、部活動などにおいて、つらくて、もし、途中で投げ出してしまいたくなったときは、君原選手の「次の電柱まで」という言葉とこのエピーソードを思い出してほしいと思います。
 
 この機会にもう一つお話をします。来る1月30日、土曜日、伊達ふるさと会館において、昨年5月に日本武道館で行われた第16回世界剣道選手権大会女子団体優勝の原動力となった全日本主将佐久間陽子先生の講演会があります。演題は「アスリートを目指す若者達へ」です。佐久間先生は現在山形県の高校の先生ですが、本校、伊達中学校の卒業生、先輩です。前回の世界大会では個人戦でも優勝した言うなれば”世界チャンピョン”です。今回、剣道だけの話ではなく、私たちの今後の生活、生き方にヒントになるような示唆に富んだお話が聴けるものと期待しているところです。身近にこのような素晴らしい卒業生、先輩がいることを誇りに思うと同時に、この機会に多くの生徒の皆さんに是非佐久間先生のお話を聞いてほしいと思い紹介しました。校舎内にポスターも貼ってあります。
 
 最後になりますが、3年生にとって、この3学期は中学校最後の学期になります。卒業に向けてやり残しや悔いが残らないようにしっかりとした生活をしてください。
 生徒の皆さん一人一人が伊達中学校で生活し、学んでいることを誇りに思い、感謝し、希望に満ちた3学期、そして一年になるようがんばっていきましょう。<校長 鈴木昭夫>