第2学期終業式式辞 今年の漢字「災」から
- 公開日
- 2018/12/25
- 更新日
- 2018/12/25
校長室
長かった2学期も今日で終わりです。季節も夏、秋、冬と変わり、1年間で一番長い学期でした。大きな事故・けがもなく皆さんとともに、今日の日を迎えることができ、大変うれしく思います。
皆さんの学校生活の様子をみて、学習に、部活動に、さらには各種大会・コンクールにおいて、素晴らしい成績・実績を残していることに感心しています。そして、皆さんの素直で、前向きな気持ちをこれからも大切にしてほしいと思います。
今、皆さんに注意しておきたいことが一つあります。それは、特に、自転車の飛び出しによる交通事故が2件続いたことです。幸い、大きなけがにはなりませんでしたが、一歩間違えば、と思うと大変心配しています。伊達小学区は、現在、陸橋が通れないので、今までと違う通学路になっています。また、もともと細い路地が多い学区でもあります。また、東小学区でも高速道路建設工事に伴い、大型ダンプの通行が目立って増えています。ケガをしてから、ましてや、命を失ってからでは取り返しがつきません。もう一度、夏休み直前の講演会、娘さんを交通事故で失った家族の悲しみを思い出してみてください。冬期間、路面も凍結し、滑りやすい状況になります。交通事故に今まで以上に注意して、生活してほしいと思います。
さて、最近のニュースの中から皆さんにお話をしてみたいと思います。
それは、2018年の世相を表す「今年の漢字」についてです。私も「今月の一字」を書いていますので、大変気になっていました。
今年の漢字は「災(さい)」でした。災害の「災」であり、「わざわい」を表しています。主催は、皆さんが受験している「漢検」を実施している、日本漢字能力検定協会です。
協会によると、「災」が選定された理由として、北海道の地震や西日本豪雨などの自然災害の多発、仮想通貨流出やスポーツ界のパワハラなどが人災として挙がったそうです。
では、漢字「災」を自分の手のひらに書いてみて下さい。「災(さい)」の字の上のひらがなの「く」のようなものが3つ並びますが、どんな意味があると思いますか。「く」3つで、川の流れを表しています。もともとは「く」3つを串刺しするように横に一本棒が通っていました。意味は、川の流れがふさがるようすをえがいた形から、「わざわい」の意味を表したそうです。火と合わせて、火のわざわいを表す字になったそうです。
以上のことを調べたのは、実は、皆さんがおそらく小学校時代に使ったと思われる「例解小学漢字辞典」という辞書です。私は、最近、漢字を調べるときは、先ずこの辞書を引くことにしています。字も大きいし、結構いろいろなことが載っています。もし、家にあったら、見てみて下さい。出会った漢字の成り立ちについて調べてみるともっともっと漢字に興味が湧くと思います。
では皆さん、一年後の漢字は、どんな漢字であることを期待しますか。2019年末にはどんな漢字でしめくくれるような一年でありたいと思うでしょうか。
結びに、この2学期は、「桃花祭」などの学校行事や各種大会・コンクールでの皆さんの活躍は、1学期に引き続き本当にすばらしいものであったと思います。
3学期は一年間のまとめの学期と同時に、進学、進級の準備をする大事な学期です。また、新年を迎えるにあたり、「一年の計は元旦にあり」と言います。目標をしっかり立て、「感謝」と「希望」に満ちた、3学期、そして、飛躍の年になるように願っています。では、第3学期始業式に元気に会いましょう。
平成30年12月21日