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音楽の力で伊達市を元気に! ~伊達市吹奏楽きらめき事業~『第10回合同演奏会』

公開日
2025/06/18
更新日
2025/06/18

教育長の部屋

 去る5月25日(日)に伊達市吹奏楽きらめき事業「合同演奏会」が保原体育館を会場に開催されました。伊達市吹奏楽きらめき事業は、東日本大震災後に “音楽の力で伊達市を元気に” を目的として、平成24年度から東京藝術大学と市内中学校の吹奏楽部を中心とした交流活動の一環として、同大との合同演奏会などを開催してきました。コロナ禍の影響で、令和2年度から3年間は開催が叶いませんでしたが、令和5年度より活動が再開され、今年で10回目を迎えました。

 演奏会は4つのステージで構成され、第1ステージは友情出演団体として伊達小学校、聖光学院高等学校、伊達高等学校、梁川交響吹奏楽団の演奏が行われました。第2ステージ(伊達ジュニアウインドオーケストラ)では、市内各中学校・学園に所属する吹奏楽部全員による合同演奏会が行われていました。そして、第3ステージはいよいよ東京藝術大学の出番です。今回も山本正治名誉教授をはじめとする先生方と多くの学生が本市を訪れ、素晴らしい演奏を披露していただきました。演奏された各曲は、個々の楽器特有の豊かな音色とともに複数の楽器の音色が重なり合って醸し出される繊細で優雅な響きがあり、会場を埋めた1,244名の聴衆は、東京藝術大学の学生による高い演奏技術と繊細で豊かな表現力に満ちた山本名誉教授の指揮に魅了されました。また今回は、楽器の演奏に加えて、男子学生による歌唱や独特のリズムある拍手を観客に求めるなど、聴衆を楽しませる工夫が随所に盛り込まれていました。

 各ステージの合間には、演奏を終えた各団体の代表や部長へのインタビューが行われました。どの団体や学校からも、このように多くの皆さんの前で演奏できることに対する感謝の言葉が述べられるとともに、「今以上に精一杯練習に取り組んで、参加できるすべてのコンクールで金賞や最上位の賞を目指したい」という力強い発言があり、とても頼もしく感じました。

 そして、最後を飾ったのは第4ステージの合同演奏でした。本ステージでは、「伊達市歌」に始まり、復興支援ソングでもある「花は咲く」、そして「ふるさと」の3曲が準備され、保原小学校児童を含む学友協会と掛田小学校児童も加わった合唱団と小中学校の吹奏楽部と藝大生、そして会場の観客全員が一体となり、歌と楽器という枠を超えた重厚な音の重なりにとても深い感動を覚えました。

 また、この演奏会では、全体進行や開・閉会行事での各種役割を各中学校の吹奏楽部員に分担させています。生徒数が減少する中にあって今回のように大勢の人の前で重要な役割を経験できたことはリーダーを育成するためにも貴重な経験になると考えますし、東京藝術大学の優れた演奏を直接聴くことができた本市の児童・生徒にとっては生涯の思い出となる時間になったことと思います。

 本演奏会の開催に向けて、ご尽力をいただきましたすべての皆様に、心より感謝を申し上げます。

6月教育長の部屋 教育長 渡部光毅