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健康第一!自分を見直すよい機会となりました。

公開日
2025/05/19
更新日
2025/05/19

教育長の部屋

 私事ではありますが4月24日(木)から福島赤十字病院に入院し、右股関節(人工関節置換)手術を受け5月12日(月)に退院しました。私は中学校から大学まで陸上競技部に所属しており、教員になってからも走幅跳やハードル競技で各種大会に参加していました。その間、多くのけがも経験するなど身体に負担をかけ続けたため年齢が増すにつれて股関節の痛みを感じるようになってきました。特に昨年の秋ごろから痛みが増し専門医を受診したところ、変形性股関節症と診断されました。簡単に言えば骨と骨の間にある軟骨が減ってクッションの役割を果たせなくなり痛みが出るのです。今までは痛みを和らげるため投薬や整体等で対処してきましたが改善に至らず、今回の手術を受けることにしました。約2週間に及ぶ病院での入院生活を振り返り、いくつか私なりに考えたことを紹介したいと思います。

 一つ目は「食事」です。写真は夕食の一例で「常菜③」と呼ばれるもので、いわゆる摂取制限のない患者向けの食事です。見ただけで、焼肉やみそ汁、フルーツなどバランスのとれた食事であることがわかると思いますが、どれも家庭で食べる食事と比較して薄味でした。入院当初は物足りないと感じていたのですが、日を重ねるうちにこれで十分ではないのかと感じるようになりました。食事を担当する栄養課の話によれば、「出汁」の味を生かすことで塩分を抑えることができるのだそうです。一般的に塩分が強いと食が進み、結果として食べすぎの原因になるのだそうです。そういえば薄味であっても不思議と空腹には感じませんでしたし、運動をしなくても退院時には約4キロ体重が減っていました。退院後も塩分の過剰摂取には注意するように言われたのでぜひとも実践したいと思っています。(あまり、自信はないのですが・・・。)

 二つ目は「対話」です。入院生活では自分に与えられたスペースの中で生活することが多くなるので他の人と話す機会が激減します。そのような状況を解決するのに活躍してくれたのが看護師や薬剤師の皆さんでした。本来の業務で言えば手術や回診等での治療補助なのですが、それ以外にも定期的に私たち患者のもとに訪れ、病気の件だけでなく何気ない日常的な話題を提供し心を和ませてくれたのです。担当看護師から趣味の話を皮切りに、手術の安全性や流れ、術後のケア等について丁寧に説明を受けたことで私自身の心も和らぎ、安心して手術を終えることができ術後も不安なく生活を送ることができました。おそらく病院のプログラムの中にカウンセリング的な要素が含まれているのだと思いますが、人と向かい合って話すことの大切さを改めて感じることができました。また、皆さんもご存じだと思いますが看護師は様々な患者に対応しなくてはなりません。また、夜勤勤務もあって過酷な職業の一つだといっても過言ではないでしょう。全国的に見ても学校の教員同様に、なり手不足で大変な状況にあると言います。しかしながら、今回の入院で担当していただいた看護師の皆さんからは「何かあれば遠慮なく言ってください。」と、いつも明るい言葉をかけていただきました。そして、どのような些細なことでも嫌な顔一つせず患者に寄り添う姿が印象的でした。私が大変な仕事ですねと問いかけると逆に「楽な仕事なんてあるのですか?」と聞かれてしまい戸惑ってしまいました。

 現在、学校の在り方について議論され、教職員の働き方改革も進みつつあります。しかしながら教員という職業に就いた以上は看護師同様に楽な仕事ではないのです。自分が選んだ教職に対する誇りと自信を持ち「やりがい」を感じながら仕事をしなくてはならないことを、今回の入院生活の中で改めて考えさせられました。

 4月7日(金)からスタートした令和7年度の学校教育活動も、4月末から5月はじめにかけての大型連休を終えてあっという間に一か月以上が過ぎました。小学校の運動会や中学校の中体連大会等も始まり1学期の最盛期を迎えようとしています。日本には連休後に発生する「五月病」という厄介な病気(?)もありますが、教育委員会のスタッフはもちろんのこと、各学校の園児・児童・生徒や教職員が心身ともに健康で生き生きと活動することで病を吹き飛ばし有意義な学校生活を送れるよう大いに期待しています。

 市民の皆様には5月後半、そして6月に向けても教育委員会の活動に対しましてご理解とご支援を賜りますようお願いいたします。

5月教育長の部屋 教育長 渡部光毅